読みもの塔の色には、名前がある

コラム

塔の色には、名前がある

赤白の赤は、オレンジ。白い塔には、かすかな青がある。

東京タワーを描いた絵
東京タワー

東京タワーは赤と白。スカイツリーは白です。

遠くから見分けるときには、それで通じます。でも、二つの塔の公式説明を開くと、色にも固有の名前が付いています。

赤と呼んでいた色

東京タワーの塗装は、正確にはインターナショナルオレンジと白です。いつもの「赤い塔」に、オレンジという名前が隠れていました。東京タワー・タワペディア

塗り分け方も、ずっと同じではありません。メインデッキより上の部分は現在7等分ですが、建設当初から1986年までは11等分だったと、公式の説明にあります。

昔の東京タワーの写真を見るなら、展望台より上の帯を数えてみたくなります。輪郭が同じ塔にも、色の区切りに時代が残っています。

白に、少しだけ青を入れる

スカイツリーの色は、スカイツリーホワイトです。日本の伝統色で、薄い藍染の色である藍白を基にしたオリジナルカラーです。白を基調に、かすかな青みを加えています。東京スカイツリー・カラーデザイン

公式の設計説明は、周辺の景観との調和と、伝統美と近未来的な形の組み合わせを、この白に重ねています。

ただ白く塗った、で終わりません。白の中にどの色を含ませるかまで、塔の立ち姿の一部として選ばれています。

色を保つために、人がのぼる

東京タワーの公式FAQでは、塔体の塗り直しはおおむね7年ごとです。下地の処理をしてから下塗り、中塗り、上塗りと進め、ハケで人の手によって塗ると説明しています。東京タワー・塗装編

2019年の運営者発表には、塗料の性能が向上し、以前の5年周期から7年周期へ変わったことも記されています。周期から次の工事の日を決められるわけではありませんが、見慣れた色を保つ仕事にも変化があります。運営者による第11回塗装工事の発表

遠くからひと目でわかる色を、近くで少しずつ塗り重ねています。観光客が景色を見るためにのぼる塔を、別の目的でのぼる人がいます。

次に東京タワースカイツリーを見つけたら、形だけでなく、その色の名前も思い出してみたいものです。

出典

2026-09-09